牛の寝床用に利用しただけでは余ってしまう
発酵した牛フンを目の前にして、
来る日も来る日も考えて、ひらめいたのは野菜づくり。
牛の健康を保ち、よい乳が出るように考えて
配合された餌を食べて生み出される大量の牛のフンが
新しい事業サイクルの輪をつくり出しました。
自家育成で少しずつ増やした牧場生まれの牛は、今では1400頭以上に。牛がお腹いっぱいになるように餌をたくさんあげて育てているせいか、毎日大量に牛フンが生み出されます。
広大な牧場の敷地の中に、自然に発酵・乾燥するフン乾燥室(通称フン乾)をいくつも作っています。土地だけはたくさんあるので、フン処理の施設づくりには困りません。
発酵させることで悪性菌は死に、好気性の良い菌が残ります。それを牛舎の寝床に敷いています。おがくずは見た目はいいのですが雑菌の温床になりやすいため、費用のかからない牛フンをリサイクル。
牛の寝床用だけでは余ってしまう牛フンを長期間かけて発酵を促し堆肥に。これをさらに畑で土と撹拌し、寝かせることで熟成させ、牧場だからできる土づくりを行います。
堆肥を好む野菜を選び、キャベツ栽培をスタート。甘みのあるおいしいキャベツが育ち、関西の市場でも取引されるほどに。農園事業として成長をめざし、ゆくゆくは牧場経営の一翼を担う存在へ。